㉟妊産婦の腰痛
2017年12月28日
妊産婦の腰痛によく遭遇します。
原因は、お腹が大きくなることで前のめりになるのもそうですし、お腹の腹筋が引っ張られたり、腹部を支える姿勢による筋肉の疲労やホルモンの影響から、骨盤の関節や靭帯が緩むことによる痛みが生じる事などがあります。
妊娠すると出産に備えて骨盤を広げるため、全体的に筋が緩んできます。
緩んでいきながら重心のバランスをとるため、立位では上体を反らした姿勢をとってしまいがちです。
治療では、腰痛だとどうしても腰部を中心に触ってしまいがちですが、あまり触りすぎるとかえって痛みがひどくなったりします。
また、妊産婦であることから衣服やストッキングなどを脱がすことなく施術もしてあげたいところです。
以前、立ったり歩いたりすると右腰臀部に痛みが生じる方が来院されました。
本人曰く、ぎっくり腰になる直前のような感じがするとのことでした。
このような場合、妊産婦の方に限らず、まずは遠隔的に治療すべきです。
腹部の重みで前のめりになってしまっているので、背中も猫背になっているし、足部は爪先の方に体重が移動してしまっています。
このような状態で腰を治療しても他の皮膚や筋肉などとの緊張が違う為、また腰部が引っ張られてしまい、結局は痛みが生じたりします。
まずは背中や足部の緊張をとりつつ、腰部へアプローチをしていくと良いです。
妊娠しているときに腰痛になてしまうと出産後も腰痛が残ってしまうことがあります。
これは骨盤が広がったため、筋肉が弛緩して、関節や靭帯が緩んでしまったままになっているからです。
それから、妊娠の方が悩まれているのが夜間の腰の痛みです。
睡眠の妨げにもなるので体調自体も崩れていきます。
そうなると、さらに筋肉の疲労や筋力低下などから腰痛の悪化に拍車をかける結果にもなります。
妊産婦のときにも腰部の施術もできますので、無理をなさらずに後々の事を考えて後に残らないようにしていきましょう!
またお腹が張ってくると首や肩の方まで張ってくる方は、まずお腹の張りをとってみてはいかがでしょうか?
きっと身体自体が楽になってくるはずです!