㊱大腸について
2017年8月31日
腸と聞いて、皆さんは何を連想しますか?
たぶん、ほとんどの方が便とか便秘を思い出すのではないでしょうか?
腸には大腸と小腸があるのですが、今回は大腸をクローズアップしていきたいと思います!
まず便の流れですが、盲腸→上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸→直腸→肛門といった具合にあります。
この中で面白いのが上行結腸、つまり右側の腸は左より少し太くなっており、狭窄や閉塞を起こすことが少ない、つまりがんもできにくいということと、便もまだまだ液状なため宿便もたまりにくいということですね。
つまり、腸の中でやっかいな所は下行結腸、S状結腸、直腸の部分です。
この中でS状結腸の部分では便自体も固形になってきていて、腸自体も便を送り出す働きが悪くなってきます。
しかも、がんの話になりますが、直腸とS状結腸部分で大腸がんの約70パーセントを占めています。
補足として、直腸がん、S状結腸がんの初期症状は下血(血便)、便通異常などがあるのに対して、上行結腸の初期症状は無症状の事が多く、進行するにつれて右下腹部にしこり、下痢、異常便、貧血などの症状が見られるようです。
話がそれましたが、便秘と宿便の違いは、便秘が腸のぜん動運動が活発でないために便がでない状態、宿便が腸のぜん動運動が活発であっても便を出し切れずとどまっている状態を言います。
宿便自体は、医学用語では「滞留便」とも言われていますが、ダイエット本などでは宿便と言った方が分かりやすいので使われているんでしょうね!
ただ、この便秘および宿便は色々な症状を引き起こすのです。
例えば、食欲不振、吐き気、食後の怠惰感などが起こります。
また、お腹に空気が溜まっているみたいになる事が多く、本当に苦しいこともあります。
ちょうどおへその左斜め下方部分にハリが出ることが多いです。
そこが張っている方は少し便が溜まっていると思っていただいていいと思います。
東洋医学では便秘の治療法として脊部や背中からアプローチします。
背中をお尻までさすっていくと腰部に当たる辺りに「大腸兪」というツボがあります!
その骨の部分から外側にグリグリしてもらえると腸が活発に動いてくるはずです。
当院では、その部分に鍼をしていますが、著効に効き目があります。
またお腹が張ってくると首や肩の方まで張ってくる方は、まずお腹の張りを取ってみてはいかがでしょうか?
きっと身体自体が楽になってくるはずです!