坐骨神経痛⑬
2016年2月24日
坐骨神経が圧迫されるとによって生じる「神経痛」を坐骨神経痛といいます。
坐骨神経は腰から骨盤、お尻を通って足先にまで伸びているもので、じん帯の中で最大の神経です。
その座骨神経が何らかの原因で圧迫されることにより痛みが生じ、お尻の太ももの後ろにかけて鋭い痛みがあり、場合によっては足を上げるのさえ困難になります。
坐骨神経痛の原因として、大腰筋や梨状筋(りじょうきん/お尻の筋肉)などの腰やお尻の筋肉の緊張、硬縮、股関節痛、骨盤の骨格異常による神経や筋肉への圧迫などが多いです。
このうち最も重要になるのが大腰筋です。
インナーマッスルとも呼ばれていて、よくダイエットなどでも聞いたことがあるかと思います。
大腰筋は身体の奥にあり、深部の筋肉では最大級のものなので、なかなか鍛える事やほぐすことができません。
そして、この大腰筋が知らない間に凝り固まってしまい、背筋を伸ばすような姿勢が痛くてできなかったり、立ち上がったりするときに痛んだりします。
大腰筋が凝り固まり腰痛が悪化すると、大腰筋の傍らを通っている坐骨神経を圧迫し、お尻から足にかけて痺れたような症状がでます。
他にも先に述べた梨状筋に異常がある場合も多いです。梨状筋は骨盤から太ももの骨の付け根付近に付着していて、主に爪先から外側に向ける働きがあります。
この梨状筋は、お尻にある筋肉ですが、その下には坐骨神経が通っています。
そのために梨状筋が緊張したり、凝り固まると坐骨神経が圧迫され、太ももを前に上げたり、前かがみになってお尻を曲げたりする姿勢がつらくなります。
対処法としては、軽いうちはストレッチやお風呂で温めることにより痛みは軽減します。
痛みが激しい場合は、あまり熱すぎるお風呂は逆効果になりますので注意してくださいね。
坐骨神経は厚い筋肉の下を通っているので、表面を緩めるだけではハッキリ言って頑固な神経痛はなかなかよくなりません。
その点、鍼治療は深部の神経に直接アプローチできるので、自信を持ってお勧めできる治療法の一つです。
これからますます寒くなり、筋肉も硬直しやすくなるので、身体を冷やさないようにまず心がけましょうね。