腱鞘炎について⑳
2016年2月24日
腱鞘炎の好発部位で一番多いのは、親指の手の甲側の筋肉です。
親指を一本立てると出てくる筋みたいになっているところで、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱に当たります。
腱鞘とは、腱の鞘、つまり刀剣を収める「さや」の意味があります。
女性の場合に多くみられるのが、家事や育児などで手指を使い過ぎると腱鞘と筋肉がこすれて炎症を起こしてしまいます。
特に乳幼児をずっと抱っこしているとド・ケルバン病という名前の腱鞘炎になりやすいです。
手首をちょうどお化けの様に下にして抱っこするからでしょうが、結構な痛みを伴います。
僕自身も子どもを抱っこしすぎてなったことがあるのですが、その炎症と痛みはよく覚えています。
腱鞘炎はなかなか治りにくいと言われていますが、その理由として、痛みを我慢して仕事をしたり、家事や子育てをしている人が多いことです。
しかも腱鞘炎は手首がとても痛むのですが、そこだけでなく全体的に筋肉が疲労しています。
首、肩、背中、腰、足など自分ではあまり気付いていないかもしれませんが、すべて疲労し緊張しているはずです。
痛み自体が手首に集まっているため、なかなか他の部位に気が付かないのが現状です。
このような状態では、身体の自己治癒能力はかなり低下しているので、自然に治ってしまうというのは難しいでしょう。
しかも腱鞘炎は目には見えないので、他の人からは「本当に痛いの?」と分かってもらえないのも寂しいですよね。
腱鞘炎になった時やってはいけないこと。
まずはお風呂にゆっくり浸けないこと。
これは腱鞘炎と言っているくらいだから炎症を起こしていますので、しないでください。
次にマッサージ。
これもますます熱を持ってしまうのでやめてください。
また固定していても治るわけではないので注意してください。
一番の治療は炎症を持っているわけですから、湿布を貼るなどして冷やしましょう!
治療を行うのであれば、その腱の延長上の筋肉の部分などを中心に治療します。
先ほど述べた上腕、肩、頚からもアプローチして全身的に治療すると効果的でしょう!
仕事や家事もあり、指を休ませるというのはなかなか難しいでしょうが、早期治療のために正しい知識を身につけてください!