野球肘・テニス肘について㉑

2016年2月29日

野球の投球動作によって肘周辺に痛みと関節の運動障害などが生じることを野球肘と言い、テニスまたは重労働、家事などによって肘の外側に痛みを生じることをテニス肘と言います。

野球やテニスをしていなくても、普通に仕事などで使い過ぎると生じます。

野球肘についてですが、肘を使っているとき、肘の内側には引っ張る力が、外側には圧迫力が加わります。

つまり、この2種類の力の作用が繰り返されることによって痛みの原因となっています。

ですから、肘全体(外側・内側)に疼痛を生じやすくなります。

この場合、圧倒的に内側に痛みを生じます。

内側の痛みの原因としては、上腕骨内側上顆に付着している手首と指を曲げる筋肉の強い収縮の繰り返しによって、その起始部に炎症や断裂が生じて、上腕骨内側上顆炎や内上顆の剥離骨折、成人の場合の使い過ぎによる肘の変形になります。

この場合は、すぐに冷やすことが先決で、内側、外側共に湿布などを貼るのがいいでしょう。

また、鍼灸治療も効果絶大なので、お試しください。

次にテニス肘ですが、野球肘と違い、テニス肘は上腕骨外側上顆、つまり外側に痛み、炎症が出ます。

これはテニス肘に限らず中高年の重労働者や主婦の方にもしばしば見られます。

手首や指を伸ばす(伸筋)は、肘の外側に付いているため、その部分に強いストレスが繰り返し加わることで炎症、断裂を生じます。

ひどい時には物を持ったり、安静にしていても、ズキズキとした疼痛を感じやすくなります。

こうなると湿布を貼るだけではなかなか痛みが取れにくくなるので、まず筋肉の緊張を取ってあげることと炎症を取ることが先決でしょう。

周囲の筋肉もその痛めた筋肉をサポートするあまり緊張や痛みを生じやすくなります。

まずは冷やすこと、そしてお風呂に入る時も湯船には浸けないでください。

放っておくと手首や手指の強張り、痺れも出てくるので注意が必要と言えるでしょう。

早期治療をすることにより、痛みを未然に防ぐようにしましょうね!